今回の旅の目的でありハイライト。「車では行けない秘湯ここにあり」だ。
鬼怒川温泉は誰しもが知っている超有名温泉だが、さらに足を延ばすと秘湯が待っている。
日光のいろは坂を上り、湯の湖の温泉を堪能した後、「山王林道」と呼ばれるカーナビでも案内されないマニアックな道を車でショートカットし、奥鬼怒に向かうのであった。
加仁湯温泉は、「夫婦淵駐車場」に停車し宿のバスに乗り換え旅館に行く。一般車両禁止。
「奥鬼怒4湯」のうち、他に「八丁の湯」がバスで行けるが、「手白澤温泉」「日光澤温泉」は徒歩でしか行けない。もはや登山、山小屋である。秘湯中の秘湯。
17:30発のバスに合わせ17:10頃に到着したが、見知らぬおじさんが「もう出発しますよ」と車まで来て案内。加仁湯のドライバーのようだ。早すぎるよ。どうやら他のお客さんは準備ができており、筆者待ちだったらしい。
うーむ、早く温泉入りたいので急ぎます。



送迎バスはボロボロだ。砂利道をゆっくり上ってく。揺れが半端ない。
ただ、この雰囲気が秘湯への高揚感を醸し出す。まるで大自然のアトラクションに乗っているようだ。
同乗したのは若者3人組。連泊のリピーターらしい。何か羨ましいな。
夫婦淵駐車場から25分かけて宿に到着。うおー、この老舗感。秘湯感。たまらない。
門構え、玄関の雰囲気だけでも興奮してくる。
夕食は18時からで間もなく開始。焦ってはいけない。



旅館の従業員は外国人が多いのが特徴だ。
最近はホテル・旅館にも人手不足で外国人人材が増えた。夕食のアテンドもほぼ外国人のお姉さま。
とても勉強熱心だし、日本人のおもてなし文化を理解している。
客室は10畳+4畳、次の間付きで1人では充分な大きさ。
窓の向こうには山に囲まれ、川が流れ、温泉が並ぶ、大自然の中に融けるような感覚。
高所のため冷房は無い。暑ければ窓を開けて扇風機。ザ・避暑地である。

さて、メインの温泉を紹介しよう。
5つの源泉があるが「硫黄泉-ナトリウム・塩化物・炭酸水素塩温泉(硫化水素型)」が主流。
どれも無色透明の湯で、湯船にためると次第に白濁する。 加温も加水もしない「完全かけ流し」毎日違うにごり方をし、「一期一湯」(いちごいちゆ)というらしい。同じ色、条件のにごり湯にはおそらく二度と入れないだろうと言う意味。アツ過ぎる。
貸切や女性専用を除き、主に5つに分かれる。
①第3露天風呂
混浴。といっても女子には出くわさなかった。第1露天風呂が女性専用だからか。
旅館の端にあり、メインの風呂である。かなり広く、白く濁っておりぬる湯でいくらでも入れる。
硫黄の匂いが心地よく、山々の景色を見ながら時間を忘れさせてくれる。
もはや最高でため息しか出ない。「あー」「うー」「はー」いちいちうるさい(笑)ほぼ貸切状態。
ポスターでよく見る温泉はこれだ。雪見温泉ばかりだけど。冬に行きたいなあ。





②第2露天風呂
スリッパからサンダルに履き替え、岩階段を下っていく。
混浴だが一部客室から見えるため、女性は厳しい。おじさんはタオル1枚で隠し歩き回る(笑)
岩風呂で第3露天より狭く、ホースから滴り落ちる源泉と会話しながらかけ流しを楽しむ。
山々が広く見渡せ、白濁しておりこちらもかなり好みの湯だ。第3露天より若干温度が高いが、夏でも充分入れる。
画像は下からと上からのアングル。山に囲まれているのがわかるであろう。


③カモシカの湯
第2露天風呂の近くにあり、川と山に突き出ているため、よる野天風呂の雰囲気が味わえる。
白濁しておらず無色。トロトロしている。こちらはあつ湯で夕方は長く入れず、朝方が丁度良い温度であった。

④ロマンの湯
加仁湯の5つの源泉をそれぞれ利き湯で味わえる珍しい温泉。 利き湯なんて聞いたことない。
夕方はどれも温度が高すぎて断念。
翌朝はホースから水を入れて調整(画像参照)したのか、熱いながらも入浴できる浴槽があった。
樽は「たけの湯」という水風呂。藻が体にまとわりついたが・・・
隣りの「ガケの湯」との交互浴を楽しんだ。誰もおらずやりたい放題。




ロマンの湯の入口には飲泉所もあり、ほのかな硫黄漂う温泉は体によさそう。
秘湯に歴史あり、そこにはうんちくがある。まさに浪漫飛行(米米CLUB)
トランク一つだけで浪漫飛行へ~in the sky♪


⑤内湯
他のお風呂は2階(フロント階)だが、内湯のみ1階。
しっかり白濁の木調を基本としたレトロな雰囲気。露天風呂より少し熱い。単体で見てもレベルが高い。ちなみに、内湯にしか洗い場は無いため注意。




夕食は18時から大広間に一斉に並べられる。
温泉を軽くだが堪能し過ぎたため、30分程遅れて開始。
この脱水のある意味最高の状態で、もちろん生ビール。しかも700円は旅館としてはかなり良心的。
1杯目はほぼイッキ。2杯いってしまった。キューっ!


山の奥地だけあって、山菜、きのこ、川魚、豆腐などが中心だ。
予想よりレベルが高い。
ひとり旅のおじさんが5人位おり、テーブルを並べながら黙々と飲み食いする光景は面白い。
きっと温泉マニア、登山家、訳あり?などちょっと変わった人たちなのかな。あっ、自分もだった(笑)

色とりどりの夕食の中でも、男たびブログ的なおすすめというと・・・
●サーモンと湯葉の刺身: サーモン分厚すぎ。ゆばトロトロすぎ。寿司風にするとサイコー



●岩魚の竜田揚げ: 全部まるごと食べられる。塩焼きもよいが、揚げてもお酒に合う。

●秘境鍋 味噌仕立て(メニュー名は適当): 山菜、キノコ、肉 山奥の味が詰まった絶品。旨い!

全身汗だくになりながら、宴席を楽しんだ。
遅れただけあって、最後のお客さん。仲居さんが片付けながら早く出ろオーラがすごい。
早朝からフルで動き続けて疲労がたまっており、一旦お部屋でクールダウン。
仮眠し、夜の温泉を堪能するのであった。
夕方とは雰囲気が違ってライトアップ。もちろん貸切状態。雨が降ってきたが天然シャワーだと思えば気持ち良い。それより、熊が出るのではないかと怖かった。いつでも逃げられる場所で入浴。
さてさて、部屋で2次会するとするか。


昼間、戦場が原のお土産屋さんで購入した日本酒と、日光名産「たまり漬チーズ」
日本酒はもちろん「醸造アルコール」無しの本格派。「清開」は日光の特別純米で今市の酒蔵。「天鷹」は翌日訪れることになる大田原の酒蔵。
たまり漬けチーズは、和と洋の折衷つまみというか、味が濃く地酒にとても合う。
テレビを見ながら時間をかけて飲み至福の就寝。
加仁湯の由来を見ながら、おやすみなさい。


さて、翌日は朝6時から1時間半くらいかけて湯巡り。
特に「ロマンの湯」がぬるくなっていたので時間をかけて入浴。
思い残すことがないくらい、ゆったり秘湯を巡った。
お腹が、減った・・・

まず仲居さんに「温泉粥」は食べますか?と聞かれる。
ほぼ全てのお客さんがYESと答えるが、実はこの鍋に温泉が入っている。
ご飯と卵で煮立て、お好みのトッピングを乗せて食べる。加仁湯ならではの一品。


お新香系がたくさんあるが、全てが温泉粥に合ってしまう。
他にキノコ、豆腐、おからなどもある。結構毛だらけなボリューム。
温泉粥のうんちくを乗せておく。

納豆があるのでどうしても2杯目をおかわり。
しいたけの辛味噌漬け?がものすごくご飯に合う。
よし、パワーチャージし、本日もどんな旅が待っているのだろう。

朝食後も9:00のバス発車まで少し時間があるので、精算を済まして20分程、最後の温泉巡り。
誰も入ろうとしない。ここまでくると「きちがい」か。ただのマニアか。
玄関近くの一室には、鹿や熊、鳥などのはく製がこぞって集められている。
やはりこんな秘境には普通に生きているのか、圧巻である。
特別料理で鹿のたたきなども提供している。



これで加仁湯ともお別れ。
社員寮、にごり湯の足湯など、帰りのバスに乗る前にいろいろ見て回った。
ありがとう!加仁湯温泉。また必ず来ます。おすすめです。


載せていなかった画像をいくつか。行く人だけ注目で。











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