宇ち多゛ ★★★★★ (葛飾 立石)

酒場

立石で一番有名で県外からも飲兵衛が集まる聖地「宇ち多゛」うちだと読む。
京成立石駅からすぐ。浅草や上野から30分圏内だ。
昼から営業していて、長蛇の列となる。回転が速いので待つ時間も苦にならない。
何を頼むのか熟考しているうちに店内から呼ばれる。
ちなみに既に飲んでいたらお断りなので、おのずと1軒目になってしまう。
家族経営であり、若旦那の守備範囲が広いが、煮込み担当のお父さん、焼き場担当の奥さんなど、持ち場が別れている。

立石仲見世のアーケード街は出口で、下の写真は1本裏の通りで入口である。
右の行列は立ち食い寿司の名店「栄寿司」、この店は立ち食いとは思えないほど寿司ネタのレベルが高く、エビスビールの小瓶が乙である。画像が無いので改めて紹介したい。
宇ち多゛は左奥の列。仲見世は浅草だけではない、立石にもあるのだ。

隣の席とは肩が当たる位、前の席とは1メートルもなく対峙する。
他の店では窮屈に思えるが、宇ち多゛はお客が皆その空間を楽しんでるのか、話さなくても心地よいのだ。

宇ち多゛の特徴は、飲み物メニューは書いてあるが食べ物は「もつ」しかなくメニューが無い。
知っているものを注文するしかないのだ。
初めて行った時はとても緊張し、隣のお客がオーダーしたものを聞きそのまま頼んでいた。慣れてくると呪文のように唱えて注文できるようになった。
いつも思うが、呪文を全て覚えて1人でモツを焼く奥さんは天才だと思う。

好きなのは「シロタレ良く焼き」「レバ塩」「ボイル」「アブラ生アブラ少ないところ」
もつ焼きはタレ・塩・味噌・素焼きから選べる。味噌は煮込みのスープに串を通して提供、素焼きに味は無いが、お酢で!と言うと酢をかけてくれる。
さらに焼き方も選べる。よく焼き(ウェルダン)、わか焼き(レア)、通常のいわゆるミディアムは特に何も言わなくてもよい。レバはレバ刺し事件後はわか焼きはできなくなった、残念。
生は生そのもので出てくるわけではないが、独特のタレ?がかかっており他ではなかなか食べられない。カシラ、タン、ハツ、アブラなど一通り揃っている。

シロタレ良く焼きはシロの柔らかさを残しながら焦げた触感がたまらない、おすすめ。
ボイルとは、レバーを湯通ししたもの。早い時間に無くなってしまう。
アブラの生は貴重である。アブラが少ないモツも選べる。少ないところ、これを言えた瞬間に少し宇ち多゛の常連になった気がした。
画像は「アブラタレ良く焼き」を串から抜いたもの。

店内では画像をあまり撮る雰囲気ではないので、ほとんど残っていないが、煮込みと梅割りのベーシックな組み合わせで乾杯。
煮込みは宇ち多゛のお父さんが担当で、様々な部位が入っている。絶品としか言いようがない。
開店直後にしかない「ホネ」を入れてほしいと一度お願いし食べたことがある。

飲み物はビールもあるが、ほとんどのお客がこの梅割りを頼む。
タカラ焼酎一升瓶を継いで回り、ストレート。梅シロップをちょっと垂らす。まさに宇ち多゛文化である。これは3杯飲むと撃沈する。ちなみにブドウ割りもある。

店近くのイトーヨーカドーでは、宇ち多゛の焼酎ハイボールが大量に売っている。
ストレートではなくハイボールなのが一般人には売れるのかも。というか缶ではあの継ぎ方も含め再現できないのかもしれない。

宇ち多゛に入店することを人は「うち入り」と言う。
立石の飲み屋ハシゴ旅はここから始まる。伝説の店である。